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漢歌一首 露天温泉

yamaguchi-日本海4031493.jpg

鱗波連遠空
風寒水暖意融融
凭岩望海穹
夕陽漸遠濤声近
時光流逝不知中

 かつて伊豆の熱海・今井浜・戸田・雲見・堂ケ島と伊勢の石鏡に行って、海が見える温泉に浸かったことがある。夕日に向かってやや肌寒さを感じる軟風(なんぷう)に撫でられると、よけいに湯の温かさを感じるものである。日が沈んでいくのが遠くなっていくようにも見え、周りが静かになっていくにつれて濤声がだんだん近づいてくるように感じ、時が逝くのを忘れる一時であった。結句の「不知」は、中国の四文字熟語「不知不覚」から採ったもので「知らないうちに」という意味になる。

[意訳]
鱗のような波 遠空に連なる
風が寒くて湯が温かく 和やかで楽しい心のなか
岩に寄りかかって 海の彼方を眺め入る
夕日がだんだんと遠ざかり 濤声が徐々に近づいてくる
知らないうちに 時が流れ去る
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