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漢歌一首 白糸の滝 

1校薫風21.jpg
山泉自成渓
水幕高掛石壁低
幽潭透晨曦
春蚕吐絲千百縷
能工原来是美姫

 数年前、久々に白糸の滝に行った。淀に注ぐ滝の響き、こだまのような余韻、石壁に掲げられて
いるような水幕に木々の隙間から照らし込む一射しの光に、こころが奪われた。恐らく目の前の景
色は源頼朝が見たのとあまり変わりはなかろう。彼は猟の帰りに滝に立ち寄り、あまりの美しさに
感激して「この上に いかなる姫や おはすらん おだまき流す 白糸の滝」と詠んだ。「おだまき」と
は、紡いだ麻糸を巻いた空心の玉のことで、その細い糸を垂らしたようだと比喩している。

[意訳]
山泉 自ずと渓流になり
高く掛かる水幕 低く見える石壁
幽寂な淀に 木の葉の隙間から朝日が射し込んでくる
春蚕が千百の白糸を吐き出しているようにみえ
器用な匠は もしかしたら美しいお姫様かも
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